※緑=犀川 ピンク=萌絵 白=篠崎 「ええ、私も機嫌が悪いんです。お互い様ですね」 これは萌絵なりの気遣いだったのか、それとも皮肉だったのか微妙なトコロ。 こういった切り返しがすらっと出るのはさすがだなぁ。 「私はデザートを食べなきゃ……。ケーキと、アイスクリームと……メロン」 こんなトコでも遺憾なく型破りを発揮する萌絵ちゃん。 因みに、メインディッシュにピザとパスタ3種を完食済み。 「くっ、お嬢の胃袋は化け物かっ!?」 「甘えているからだよ」 他人に言われたくない台詞TOP3に間違いなく入るね。 だって、言われた時は絶対に甘えているという自覚があるものだから。 「言葉はね、言い方や、言い回しじゃない」 「内容はちゃんと伝えないとね。それが、言葉の役目だから」 名言。 想いは言葉にしなきゃ伝わらない。 言葉は口に出さなきゃ意味がない。 何事も、本質が大切。 「余計なことだからだよ。事件とは関係がない」 「死んでいる人間に気を使っているわけじゃない」 「ふうん……、優しいね、君は」 「さすがに、西之園さんが連れてくるだけのことはありますね」 「何か、俺にききたいことがありますか?」 「いや、もう何もない」 「君に会えて良かった」 「超天才じゃない!」 「誰がやったのかなんてことは問題じゃない」 「どうして、君がかばっているかが、不思議なだけだよ」 「先生、何をおっしゃっているの?」 「ね。お嬢様は気がついていない」 「先生、俺のこと好きだったら、このままにしといてくれませんか?」 「質問に答えてくれたら……」 「愛しているんだ」 「英語で言える?」 「全部、わかっているみたいですね」 天才と天才の対話。 賢者は多くを語らず、多くを悟る。 篠崎は将来、彼の愛する者と同じ道を辿る……そんな気がする。 どんなに重いものでも、それより少しだけ重いもののために、犠牲にしなくてはならない。生きていくためには、そのジャッジから逃れるわけにはいかない。 全てを零さないなんてことは傲慢であり、悲しいほどに綺麗な幻想でしかない。 それが、生きていく上でのルールなのだから。 「相手の思考を楽観的に期待している状況……これを、甘えている、というんだ。いいかい、気持ちなんて伝わらない。伝えたいものは、言葉で言いなさい。それが、どんなに難しくても、それ以外に方法はない」 気付けば、甘えている状況は多々ある。 言葉は、音にしてこそ力を持つもの。 言葉の大切さを再認識。 「私……明後日までは、とても待てない」 ヤバイ。これはヤバイ。 萌絵の超弩級爆弾発言、ここに極まれり。 ここまで言わせ、そして耐えきってみせる犀川は最早神。 萌絵は、エンジンを何度も吹かして、やがて、声を出して泣き出した。 犀川にだけ見せる、弱さ。 全てを知って、そして全てを受け止める犀川。 こんな時には彼は、甘えているとは言わない。 「夢と希望の違いって何?」 能動的と受動的の違い。 はっきりとした違いが分かっているのに、それを敢えて口にしない犀川。 そこが彼の面白いところであり、悪癖とも言える。
by seno_akira
| 2005-11-18 13:51
| 森 博嗣
|
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
最新のトラックバック
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||